遺言を書きたい

「遺言」という言葉はよく耳にしますし、聞き慣れた言葉だとは思いますが、実際には意外となじみがなく、いざ遺言を書いてみようと思うと、どう書けばいいのか、何を書いたらいいのか、どういった効果があるのか、など実はよく分からないという方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?

  • 遺言を書くとどういう効果があるのか?
  • 遺言でできること
  • 遺言の種類
  • 自筆証書遺言とは
  • 公正証書遺言とは
  • 遺言はどう書いたらいいの?

遺言には、生前に遺産の承継先や承継の方法を定めておくことで相続トラブルを予防するという効果がありますが、そのほかにも、残された親族の相続手続きを簡単にすることができるというメリットがあります。

ドラマなどで大富豪の登場人物が遺した遺言が様々なトラブルや争いを巻き起こしたりしているのを見ると、自分には無縁な世界の話のように思えるかもしれませんが、相続をめぐるトラブルは気持ちの部分によるところも多く、財産の多い少ないに関わらず起こり得るものです。また、遺言のようなものを書いていたけれど、その書き方が法定の要件を満たしていなかったことで無効となり、相続人間のトラブルに発展してしまったという事例も少なくありません。

遺言でできること

遺言を書くことで、遺言を書いた人が亡くなって相続が発生したときに、その人の遺産の承継について主に以下のようなことを定めておくことができます。

・法定相続分とは違う割合で相続させる相続分の指定(妻に全財産を相続させるなど)

・遺産分割方法の指定(自宅の土地建物を妻に相続させ、預金を子に相続させるなど)

・遺産を相続人以外の人や団体などに贈与する(遺贈)

・遺言執行者の指定(遺言の内容を実現させるための手続きを行う人の指定)

・特定の人に相続させない(相続人の廃除)

遺言によって財産を承継した相続人は遺言書を法務局や金融機関などに提出することによって遺言書の内容通りの手続きを行うことができますので、遺産分割協議を行うのに比べてスムーズに相続手続きを行うことができます。

遺言を書かないとどうなるの?

遺言がない場合は、遺産は法定相続分という民法で定められた割合で相続されます(配偶者2分の1、子2分の1など)。

民法では相続分の割合を定めているだけですので、具体的にどの財産を誰がどれくらいの割合で相続するのか、たとえば自宅の土地建物は誰が相続するのか、預金は誰がどれくらいの割合で相続するのかなどを決めるためには、相続人全員で遺産分割の協議をし、遺産分割協議書を作成する必要があります。協議がまとまらない場合は最終的には家庭裁判所での調停や審判で遺産分割の方法を決定することになります。

遺産分割協議自体に期限はありませんが、相続税の納付期限である相続の開始があったことを知った日(通常は相続人の死亡日)の翌日から10か月以内という点も意識して話し合いを進めなければいけません。もし、納付期限内に遺産分割協議がまとまらなかった場合は、いったん各相続人が法定相続分に従って財産を取得したものとみなして納税し、遺産分割協議がまとまってから修正申告して還付手続きを行うことになります。

遺言の種類

遺言には主に以下の3つの方式があります。

・自筆証書遺言(その名の通り自筆で書く遺言。自宅などに保管する。)

・公正証書遺言(公証役場で公証人が作成し公証役場に保管される。)

・秘密証書遺言(公証役場で公証人に遺言の存在を証明してもらい、自宅などで保管する。)

それぞれの方式で定められた要件があり、相続が開始したときに有効な遺言として認められるためには、その要件を全て満たしている必要があります。要件を満たしていない遺言は全て無効です。一般的には自筆証書遺言または公正証書遺言が選択されることがほとんどですので、以下、自筆証書遺言と公正証書遺言について説明します。

自筆証書遺言

自筆証書遺言は、遺言を書く人が、

① 紙に

② 遺言の内容、日付、氏名を手書きし

③ 押印

して作成します。平成31年1月からは、パソコン等で作成した財産目録を添付したり、銀行通帳のコピーや不動産登記事項証明書等を財産目録として添付することができるようになりました。

自筆証書遺言は、自分で保管したり、相続人などに預けておいたりすることができますが、遺言書保管制度を利用して法務局で保管してもらうこともできます。自筆証書遺言は内容を誰にも見せることなく遺言を遺すことができますが(家族に見せておいたり、専門家に内容を相談したり文面をチェックしてもらったりなどすることはもちろんできます)、上述の要件を満たしていないと無効になってしまいます。

また、保管方法などによっては相続発生後、遺言の存在そのものに気づいてもらえない可能性があります。法務局の遺言書保管制度を利用すれば、遺言を預けた人が亡くなると、法務局から相続人や遺贈の受遺者、遺言執行者など指定した人に対して遺言が保管されていることを通知してもらうようにしておくことができますし、遺言書が上記の要件を満たしているかの確認もされますので、心配な方は遺言書保管制度を利用することも検討されるとよいでしょう。

公正証書遺言

公正証書遺言は、遺言の内容を公証役場の公証人に伝え、公証人に遺言書を作成してもらう形の遺言で、作成された遺言書は公証役場に保管されます。公証人には裁判官、検察官、弁護士、司法書士など長年法律関係の仕事をしていた人がなるため、公証人が関与する公正証書遺言は自筆証書遺言に比べて安全で確実な遺言を作成することができます。また、後述する検認手続きも必要ありません。

依頼する公証役場に地域の制限はなく、全国どこの公証役場でも作成することができますが、病気などで公証役場に出向くことが難しく公証人に出張を依頼する場合は、出張の範囲は公証人が所属する法務局の管轄地域内に限られます。

公正証書遺言を作成するためには遺言の目的にする財産の価額に応じた公証人の手数料がかかります。

相続発生後の遺言に関する手続き

自筆証書遺言の場合は、相続が発生すると遺言を保管している人または遺言を発見した人は家庭裁判所に遺言の「検認」という手続きを申し立てなければいけません。ただし、法務局で自筆証書遺言が保管されている場合は検認は不要です。また、上述のように公正証書遺言の場合も検認手続きは必要ありません。

「検認」とは、相続人に遺言の存在とその内容を知らせるとともに、遺言書の形状や日付、署名など遺言書の内容を明確にして遺言書の偽造・変造を防止するための手続で、遺言の有効・無効を判断する手続ではありません。たとえば、押印のない自筆証書遺言だとしても検認は行われ、検認を受けたからといって無効な遺言が有効な遺言になり、相続登記などの手続きに利用することができるようになるというわけではありません。

検認の申立がされると、家庭裁判所が相続人に対して検認を行う日を通知します。検認には相続人全員が立ち会う必要はなく、出席するかどうかは各相続人の判断に任されています。

検認期日では、出席した相続人等の立会のもと、裁判官が遺言書を検認します。検認が終わると検認済証明書が発行され、遺言書を法務局での相続登記や金融機関での預貯金の解約などの相続手続きに利用することができるようになります。

公正証書遺言の場合は、公正証書の正本や謄本があれば、検認することなく法務局や金融機関などでの相続手続きに利用することができます。公正証書遺言が公証役場に保管されているか分からない場合は、相続人等の利害関係人は、亡くなった方が公正証書遺言を作成していないか全国どこの公証役場でも無料で検索することことができ、もし遺言書を作成していたことがわかったら、作成した公証役場に遺言書の謄本を請求することができます。

遺言書の内容

遺言書に書く内容は自由ですが、主に以下のような財産の承継に関することを記載します。

・全財産をAさんに相続させる。

・自宅の土地建物をAさんに、預金をBさんに相続させる。

・全財産をAさんに3分の2、BさんCさんにそれぞれ6分の1ずつ相続させる。

・全財産を社会福祉法人Dに遺贈する。遺言執行者をEとする。

・不動産Fを株式会社Gに遺贈する。

また、付言事項として家族や親族などに対するメッセージや葬儀に関する希望など、財産に関すること以外のことを書くこともできます。

遺言書の作成は司法書士にご相談を

いざ遺言を書いてみようと思っても、形式がいくつもあり、また、法律で決められた要件があったり、インターネットや本の文例を参考にしようとしてみても自分の家族や財産に合わせた書き方がわからなかったりで、いったいどうしたらいいのかわからなくなってしまった、というご経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。ご自身に合った遺言を書くために、そのきっかけとしてまずは司法書士に相談してみませんか?

ご自身の財産の状況を把握する、例えばご自宅の登記簿を一緒に確認しながらご家族のことなども伺ってご相談をスタートし、面談を重ねながらご家族ご親族とも話し合っていただき、じっくりと遺言書の内容を一緒に検討していくことも可能です。もちろん、ある程度ご意向がはっきりしている段階でご相談いただいても構いません。法的な要件をチェックし整え、必要なアドバイスをさせていただきながら納得のいく遺言書作成のサポートをいたします。

料金

自筆証書遺言の作成 6万6,000円(税込)~
(内容によって変動いたします。)
公正証書遺言の作成 13万2,000円(税込)~
(内容によって変動いたします。)
相談のみ、または継続相談 5,500円/30分

※別途、公証人手数料・収入印紙・通信費等の実費がかかります。

ご相談の流れ

1. ご予約 ご予約フォームまたはお電話にてご予約ください。
2. ご相談 当事務所またはご希望の場所にてお話をおうかがいいたします。
ご相談が複数回~長期に渡ることもあります。
3. お見積り ご相談の内容を受けておおまかな費用をお伝えいたします。
(ご希望の場合は詳しいお見積りを作成いたします。)
4. 文案の作成 遺言書の文案を作成いたします。
公正証書遺言の場合は公証役場との調整をいたします。
5. お支払い 手続き費用のお支払いをお願いいたします。(現金またはお振込み)
6. 遺言書の作成 遺言書を作成していただきます。
自筆証書遺言の場合は内容や要件を満たしているかのチェックを行います。
公正証書遺言の場合は証人として公証役場に同行いたします。

ご相談の際にご用意いただくもの

ご相談の際には以下の書類があるとお話がスムーズに進められますが、手元にない場合は無理に集めていただかなくても構いません。

 

・不動産の権利関係書類(封筒やファイルなどにいろいろな書類が入った状態で構いません)

・固定資産税の納付書

・預金や株式、保険など財産の内容がわかるもの

 

ご持参いただく書類についてご不明な点がありましたら、ご予約の際にお気軽にお尋ねください。

まずはご相談ください

遺言書はご自身の大切な財産の承継先を決め、また、将来のご家族ご親族の生活にも関わってくるものですので、内容の検討にはじっくりと時間をかけて取り組まれることをお勧めします。具体的に何も決めていなかったり、ぼんやりとは考えてはいるけれど家族や親族などとはまだ話し合っていない、といった状況でとりあえずご相談、という形でも構いませんので、お気軽に当事務所にご連絡ください。また、ご病気などのご事情により急いで遺言を残したい、などの場合にはその旨お知らせいただけましたら迅速にご対応いたしますので、ご遠慮なくお申し出ください。

初回相談は無料です。事前にご予約いただけましたら、土日祝日や平日の遅い時間でもご対応いたしますのでお気軽にお申し付けください。

ご相談の予約やお問い合わせ
  • 初回相談は無料です、お気軽にお問い合わせください。
  • ご相談はご来所のほか、Zoom等のオンラインでのご相談も承っております。
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